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いとしの犬 ハチ

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日本人に最も愛される秋田犬ハチ

ハチは、飼い主が亡くなった後も駅に出迎えに行き、主人の帰りをひたすら待ち続けた犬として有名な犬です。
主人を待ちわびていた渋谷駅前に建てられたハチ公の銅像に近い渋谷駅の出口はハチ公口と呼ばれます。
また、ハチ公の銅像は、デートなどの待ち合わせのポイントとして使われる等、現在でも人々の心に残り、親しみを持たれています。

当時、主人の帰りを待ち続けるハチの姿は新聞に載せられると、人々に強い感動を与えます。
そこで、渋谷駅に銅像が作られ、以後ハチ公の話は日本人に語り継がれることになるのです。

昭和の初期には、小学校の教科書にもハチ公の話は載っています。
1987年にはハチ公をテーマにした映画「ハチ公物語」も作られます。
絵本の形でハチが登場するのが、いもとようこ先生作の「いとしの犬 ハチ」です。

ハチ公の話は絵本になっても涙なしには読めないのですが、この絵本は子供への読み聞かせにも、チョット落ち込んで温かい気持ちがほしい時にも最適の絵本です。

秋田出身で渋谷育ちのハチ

ハチは1923年秋田県生まれの秋田犬です。
東京帝国大学農学部の上野教授は大の愛犬家で、秋田犬の子犬がほしいと希望します。
そこで、縁あってハチが秋田から渋谷の上野教授の元へ届けられたのです。

生後間もないハチは翌1924年1月に、米俵に入れられて秋田を出発し、20時間も汽車に揺られて渋谷に到着するのです。
上野教授宅は、現在の地名では渋谷区松濤あたりで、「ジョン」と「S」の2頭の愛犬とともに飼われます。
ハチは、主人の上野教授が出かける際に、必ず玄関先で見送り、しばしば上野教授が通勤に利用する渋谷駅まで送り迎えをする姿が見られています。

ハチの主人上野教授の急逝

上野教授がハチを飼い始めて1年余りがたった初夏に、飼い主の上野教授は職場である東京大学での会議終了後に脳溢血で倒れ、急逝してしまいます。
ハチは、主人の異常を感じ取ったのか、この日から3日間は何も口にしなかったと伝えられます。
上野教授のお通夜が営まれた日にも、ハチは、ジョンとSとともに渋谷駅まで迎えに行ったそうです。

主人亡き後も主人を迎えに行くハチ

その後、ハチは上野教授の知人宅を転々とする運命をたどります。
しかし、ハチが上野教授を慕う気持ちは強く、散歩中に渋谷に向かって逃げ出すこともあったそうです。

結局、上野教授が亡くなって2年が経過したころ、上野宅に出入りをしていた植木職人で、ハチを子犬時代から可愛がっていた小林という人の元に預けられることで落ち着きます。

しかしこの頃から、渋谷駅で、生前の上野教授が大学からの帰り道、駅に到着していた時間に、ハチが待つ姿が頻繁に確認されています。
ハチは小林氏にも大切に飼われていましたが、渋谷駅を訪れて上野教授の姿を探し、食事をしに小林宅に戻って再び渋谷駅に向かう行動を繰り返していたのです。